Alzheimer病(AD)において脳内に蓄積したアミロイドの描出を18F-AV45(Florbetapir)を用いたPETで評価し、軽度認知機能障害(MCI)、前頭側頭葉変性症(FTLD)および正常対照(HC)と比較検討を行った。前頭葉、側頭葉、頭頂葉、後頭葉および被殻、視床、橋に関心領域を設定し小脳を対照としたstandardized uptake value ratio(SUVR)を測定し、ADと各疾患で比較した。SUVRは大脳皮質全般でADにおいて最も高く、MCIはADとHCの中間であった。FTLDでは低値であった。HCでは白質の集積がやや高かった。18F-AV45を用いることで優れたアミロイドイメージングが得られ、またADとMCI、FTLD、HCの鑑別にSUVRを用いた半定量法ではアミロイド沈着の評価においてこれまでの報告と同様の結果が得られた。今後症例数を増やした統計学的な検討が必要と考えられた。(著者抄録)